ドラマーのススメ③

ドラム・DTM講師の佐藤です。

長々とDTMとドラマーとの関係について書いてきましたが、今回でラストです。

さて、バンドサウンドで同期としてシーケンスを使うには、当然誰かがスタート、ストップ又はスキップ等の操作をしなくてはなりません、
誰でもいいのですが、なぜか多くのバンドはドラマーが操作することが多い様です。
なぜでしょう?

ステージ前方にPCやシーケンサーが置いてあると邪魔だから。
フロントマンが操作しているより後方のドラマーが操作している方が目立たないから。
ドラマーが曲入りのタイミング(カウントや合図)を調整しやすいから。

等々あると思いますが、ドラマーはこのような理由で何となく受け入れるべきではないと思っています。
シーケンスを使う上で付き物なのが、トラブルです。同期を取り入れているバンドで一度もトラブルが起きたことが無いバンドは
皆無でしょう、音が出なかったり、途中で止まったり、スキップを間違えたり。
自分自身も様々なトラブルに遭遇してきました、でもステージ上でテンパるわけにもいきません、演奏しながらトラブルの原因を考えて、
可能であれば復旧を、即復旧が不可能であれば次の曲に移る前にMCを挟んでもらう合図を送ったりとか。とにかくドラマーはビートを
止めるわけにはいかないので生きた心地がしません。
例えば、バンドの誰かが詳しくて、「このボタン押すだけだから」みたいな感じで請け負ってしまうと、トラブルの時に対応できないですよね、
DAW(DTM)を使ってシーケンスする場合、インターフェースが必要になります、そのインターフェースへのOUTの設定を見直したり、
何かのトラックがミュートされていないか等、DTMを使用する為の基本的な事なので、普段からDTMに触れていれば
全く難しいことではないので、より素早い対応ができます。
そして、なんといってもドラマー自身がDTMを使えると、ライブの自由度が驚く程広がります、
シーケンスを使うと実際には居ない楽器の音が簡単に出せるし、生身の人間ではとても不可能なフレーズも表現できる反面、
絶対にズレれない、急なアドリブができない等様々な制限が掛かります。
この不自由な制限につい囚われがちになるのですが、アイディア次第では制限をかわす事もできます、
少しDTMを触れればドラマーのグルーヴに合わせてデータ自体を予めずらす事だって簡単ですし、前回書いたような
アタックタイムの短い音を削る事で、多少のアドリブ演奏が可能になったりします。
MC終わりの曲入りも、ドラマー自身のタイミングに修正して、気持ち良いタイミングでバンドインさせてあげる事もより高い精度でできます。
このように少し例を挙げただけでもドラマーがDTMを扱えるのと扱えないのでは大きな差が発生すると思います、
バンドにシーケンスを取り入れる場合、生かすも殺すも使い方次第、その大きな要素をドラマーが担っていると言っても過言ではないでしょう。

本来、シーケンスの操作には『マニピュレーター』と呼ばれる専門のポジションがあります、演奏するわけでもなく、ライブの流れに必要な
シーケンスをミス無く操作し、トラブルが起きたら対応するポジションです。
個人的に絶対にやりたくない仕事ですが、逆にすごく尊敬できる仕事です。
プロの現場でマニピュレーター経験していた方が、「プレッシャーばかり大きくて、二度とやりたくない」って冗談交じりに言っていたのを思い出します。
自分自身、他のプロの機材やシステムを目の当たりにしてきて、「ここまでやらないとダメなんだ。」と圧倒された事もありました。
デカいバンドになればなる程、シーケンスの重要性を理解しているように感じました。
当然なんですが、いわゆるプロの世界で、音が出ない、とか途中で止まった、とかはあってはならないことですからね。
しかしながら、現実には専属のマニピュレーターを雇うなんてまずありえないので、当然バンド内でなんとかしなければなりませんよね、
前にも挙げたように様々な理由からドラマーに託されることが多いのが現実ですが、バンド内でマニピュレートの重要性を共有し、
あくまで、「頼まれたから」みたいな理由ではなくて、シーケンスを一番理解し、一番トラブルに対応できて、
しかも曲入りのタイミングは他の誰がスタートするよりも、自分が一番最高のタイミングでスタートできるから、
ドラマーの俺がやります!ぐらいの気概でやってください☆

バンドに同期を取り入れたいと思っているドラマー、同期で悩んでいるドラマー
もちろんドラマー以外でも同期やシーケンスに関する事、なんでも気軽に話してください☆

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